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愛するひと
                       Mさん

8月の終わり、
まあるく膨らんだお腹をさすりながら、
自分が赤ちゃんを産むということにワクワクしていた。
反面、妊娠生活が終わるということに
実感がもてないでいたような気もする。

台風16号が近づき、
高潮の注意を促すニュースが流れる頃、
私の体は、お産が近い事を教えてくれていた。
「これが“おしるし”かー」
妙に冷静に、家の片付けをしていた。

翌日は39週の健診。
「帰らない方がいいですよ」との言葉に思わずニンマリ。
病院では、お風呂に入ったり、
持ち込んだ陣痛促進オイルでマッサージをしてもらい、
陣痛が強くなるのを待った。
そばにいて優しくしてもらえることがすごくありがたかった。

途中、入院してきた経産婦さんがあっという間にお産になった時、
母と二人きりですごした時間はとても長く思えた。
でも、必死に腰をさする手があったかくて、
こうやって私を産んでくれたんだと感謝していた。

助産師さんが戻ってきて、一緒に廊下を歩き、
もうすぐだと励まされ、産まれようとする力に後押しされて、
「今度は私の番だ」とくじけそうになっていた心に勇気をもらった。

夕方、仕事を終えた夫が駆けつけると、
これで赤ちゃんを迎える準備はすべて整ったような気がした。
たたみに横たわり、
夫の膝枕で、母の手を握り、
助産師さんの合図で、赤ちゃんの誕生を待つ。

お腹を丸めて陣痛の波にのると、みんなが上手だと褒めてくれる。
黒々とした髪の毛に触れ、
すぐそこまで赤ちゃんが来ているのだと涙が出そうになる。

グググッと、
すごい力があふれて
赤ちゃんが産まれた。

思わず手をのばす。
産まれたてのその人は、私のお腹の上で元気に泣いた。
私は、感触を確かめるように触れ、
無事に産まれてきた事にほっとして泣いた。
よしよしと赤ちゃんを抱きしめる私の頭を、夫がよしよしとなでている。

「あー、この子はこの人を待って産まれてきたんだな。
私たちはこの子に愛されているんだな」と思えた。

同時に、これから先、何があっても大丈夫な気がしていた。


Mさんは第1回イベント立ち上げスタッフ。
今までも出産準備教育ファシリテーターとして、さまざまな妊婦さん、お母さんたちと関わっています。
2004.・9・1 に女の子を出産しました。




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